マスクがあなたの呼吸を浅くしているかもしれない?深呼吸のある生活でストレス解消!

健康

マスクが呼吸を浅くする理由とそのリスク

マスクを着用していると、無意識のうちに浅い呼吸になりがちです。そのことが様々な健康被害を引き起こす原因となります。

無意識のうちに浅い呼吸になり、健康被害が起こる

マスクをつけていると、鼻腔への空気の抵抗が高まり、無理なく楽に呼吸できる量が制限されます。そのため、深呼吸するよりも浅くて小さな呼吸に慣れてしまい、長時間浅い呼吸が続くようになるのです。

浅い呼吸が続くと、体内に酸素が十分に行き渡らなくなります。そうすると細胞が酸素飢餓状態に陥り、新陳代謝が適切に行われなくなってしまいます。その結果、全身の細胞が徐々に機能不全に陥り、様々な健康被害が現れてきます。

血流・リンパ液の流れの悪化

呼吸が浅くなると、血液中の二酸化炭素濃度が上がります。二酸化炭素が増えると、血管が収縮して血流が悪くなるのです。血流の悪化は、体の隅々への酸素と栄養の行き渡りを阻害します。

また、リンパ液の流れも呼吸に大きく影響を受けます。リンパ液は呼吸に合わせて流れる仕組みになっているため、呼吸が浅くなればリンパの流れも滞ってしまうのです。老廃物が体内に溜まり、免疫力の低下にもつながります。

肩こり・頭痛・めまいの原因

浅い呼吸が続くと、胸郭や背骨の可動域が小さくなり、姿勢が徐々に悪くなっていきます。そのため、肩こりや首の痛みなどの不調が起こりやすくなります。

また、頭に行く酸素が不足するため、頭痛やめまいを引き起こす可能性があります。脳は酸素を大量に必要とする臓器なので、酸素不足は深刻な影響をもたらします。

自律神経やホルモンの働きが低下し、ストレスを溜めやすい

呼吸は自律神経の働きと密接に関係しています。浅い呼吸が続くと、交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、自律神経の機能不全を引き起こします。

さらに、呼吸が浅くなると視床下部の働きも低下します。視床下部は様々なホルモンの分泌を調整する役割があるため、ホルモンバランスの乱れにもつながります。自律神経とホルモンの異常は、ストレスを溜めやすくしたり、睡眠の質を下げたりと、様々な影響があります。

このように、マスク着用による浅い呼吸は、心身ともに大きな健康被害を引き起こす可能性があるのです。無意識のうちにいつの間にか呼吸が浅くなっていないか、日頃から気をつける必要があります。

簡単!深呼吸の方法

「花呼吸法」のやり方

浅い呼吸の害から身を守るためには、意識的に深呼吸を心がける必要があります。深呼吸には様々な方法がありますが、ここでは特に簡単で効果的な「花呼吸法」をご紹介します。

全力で勢いよく鼻から吸って吐く

花呼吸法は、鼻から全力で吸って吐くだけの簡単な呼吸法です。まず立った状態か座った状態で、背筋を伸ばし姿勢を正します。そして鼻から息を吸い込むときは、お腹を膨らませるように意識して、吸う量を最大限にします。吐く時も同様に、力を込めて一気に吐き出します。

この吸う・吐くをリズミカルに繰り返すことで、呼吸が深くなり、胸郭が大きく動くようになります。呼吸筋肉を使うため、自然と姿勢も良くなっていきます。

最初は10回程度から始める

初めて花呼吸法を行う場合は、まず10回程度から始めましょう。全力で行うため、最初はすぐに息切れを感じるかもしれません。そのため、無理のない範囲で少しずつ回数を増やしていくことが大切です。

10回終えた後、少し休憩を取り、呼吸を整えてから次の呼吸セットに入ります。徐々に回数を増やし、最終的には50回前後まで行えるようになると良いでしょう。

理想は両鼻で呼吸できるよう練習する

花呼吸法は基本的に鼻呼吸を心がけますが、初めは片方の鼻腔が詰まっていたりして、両方の鼻から呼吸するのが難しい場合があります。そのような時は無理せず、呼吸できる方の鼻腔から行いましょう。

しかし、理想は両方の鼻腔から呼吸できることです。呼吸の流れが良くなると、鼻の通りも良くなってきます。徐々に練習を重ねることで、いずれは両鼻から深呼吸できるようになります。

効果的に深呼吸する時間

仕事の前後や就寝前など

花呼吸法は朝夕のルーティーンとして取り入れると効果的です。

朝は一日の活力を高めるため、仕事に行く前に行うと良いでしょう。深呼吸をすると脳への酸素供給が増え、集中力がアップするので仕事の生産性が高まります。

夜は就寝前に行うと、呼吸を整え自律神経を落ち着かせる効果があるため、睡眠の質が向上します。ストレスを解消しリフレッシュできるので、翌日の活力にもつながります。

1日1回から始めて徐々に回数を増やす

習慣化するには、まずは1日1回から始めましょう。日々の生活にゆとりを持って取り入れられる時間であれば、朝か夜かを決めて継続するとよいでしょう。

徐々に回数を増やしていき、最終的には1日2回、朝夕の習慣化を目指すのがベストです。時間と場所を決めてルーティン化すれば、自然と続けられるようになります。

この花呼吸法を続けていくことで、マスクによる浅い呼吸の影響を減らすことができます。呼吸を意識的にコントロールすることで、健康的な生活リズムを作り上げていきましょう。

深呼吸で得られる健康効果

深呼吸を習慣にすることで、次のような健康効果が期待できます。

血液・リンパの循環促進

深呼吸をすると、胸郭の動きが大きくなり、肺の拡張が促されます。肺が十分に拡張すると、血液中の酸素濃度が高まり、全身への酸素供給が円滑になります。血流が良くなることで、老廃物の排出も促進されます。

また、リンパ液の流れも呼吸の動きに合わせて循環しています。深呼吸をすることで胸郭が大きく動くため、リンパ液の流れも良くなり、体内の老廃物を効率的に排出できるようになります。血液とリンパ液の流れが改善されると、細胞への栄養と酸素供給が円滑になり、新陳代謝が活発化します。

自律神経やホルモンバランスの改善

呼吸は自律神経の働きと深く関係しています。深呼吸を続けることで、交感神経と副交感神経のバランスが整い、自律神経の機能が適切に働くようになります。

さらに、深呼吸は視床下部の働きも活性化させます。視床下部は様々なホルモンの分泌を調整する役割があるため、ホルモンバランスが改善されます。ストレスホルモンの分泌が抑えられ、幸せホルモンの分泌が促されるなど、心身ともにリフレッシュされる効果があります。

ストレス解消、集中力アップ

自律神経とホルモンバランスが整うことで、ストレスが解消され、心身ともにリラックスした状態が得られます。また、脳への酸素供給が増えることで、集中力やパフォーマンスがアップするでしょう。

慢性的なストレスは免疫機能の低下や生活習慣病のリスクにもつながるため、深呼吸で上手くストレス解消をすることが重要です。リラックスした状態では創造性も高まるため、集中力だけでなく思考力の向上も期待できます。

マスクの呼吸制限を補う

マスク着用による浅い呼吸の影響を、深呼吸で補うことができます。マスクをしていても、意識的に深呼吸を心がけることで、十分な酸素を取り入れられます。

マスクをしながら作業をするときは、作業の合間を見計らって深呼吸を行いましょう。また、外出から帰宅した際にもマスクを外して深呼吸を行うのがおすすめです。様々なシーンで呼吸に意識を向けることが大切です。

このように、深呼吸を習慣化することで、マスクによるデメリットを最小限に抑えられます。同時に血液・リンパの循環、自律神経やホルモンバランス、ストレス解消など、健康的な生活を送るためのメリットが多数得られるのです。

最後に

マスクを長時間着用していると、無意識のうちに浅い呼吸になってしまいます。浅い呼吸が続くと、血液やリンパの流れが悪くなり、自律神経の乱れや各種ホルモンの異常をもたらします。そのため、肩こりや頭痛、集中力の低下、ストレスの蓄積など、様々な健康被害のリスクが高まるのです。

しかし、この危険性を意識的に深呼吸を行えば防ぐことができます。深呼吸は血液・リンパの循環を促進し、自律神経とホルモンバランスを整えます。ストレス解消や集中力の向上にも役立ち、マスクの呼吸制限による影響を最小限に抑えられるのです。

深呼吸にはいくつかの方法がありますが、特に「花呼吸法」がおすすめです。これは鼻から全力で吸って吐くだけの、誰でも簡単にできる呼吸法です。習慣化するには、朝夕のルーティーンの一環として、1日1回から始めましょう。無理なく徐々に回数を増やしていけば、健康的な生活リズムが作れます。

マスクは新型コロナ対策として必要不可欠な存在ですが、着用時の呼吸の浅さにも気をつける必要があります。小さな習慣の積み重ねで、マスクの弊害を最小限に抑えましょう。深呼吸で健やかな毎日を過ごしていきましょう。

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